特有の香りとほろ苦さ「ふき」

松茸

松茸

秋の味覚の王様「松茸」

ワンポイントMemo

「秋の味覚の王様」といわれる松茸。9~10月頃に収穫され、その芳醇な香りで多くの人を魅了します。人工栽培ができず生育条件も厳しいことから収量は限られ、そのため価格は高く、特に国内産のものは貴重な存在となります。

国内産松茸の不足を補うために登場するのが、中国やアメリカなどからの輸入松茸。輸送に時間がかかるため、国内産に比べて風味は多少落ちますが、価格が低めなのが魅力です。ちなみに松茸をこれほど珍重しているのは日本人だけで、欧米では松茸の香りは好まれないそうです。

松茸の種類をざっと大まかに分けると、「日本、韓国、中国、北欧」のグループ、「アメリカ、カナダ」のグループ、「トルコ、地中海沿岸諸国」のグループ、そして「ヨーロッパ」のグループに分けられます。グループ内の松茸は見た目が同じですが、DNAの解析方法によっては日本産と韓国産では類縁度が高く、日本産と中国南西産では類縁度が低いというところまで判別できるそうです。

選び方

選び方のポイント

松茸はカサがまだ開いていない状態のものは「コロ」と呼ばれ、成長するにつれて「つぼみ」「中つぼみ(中開き)」「開き」などと呼び名が変わります。またそれぞれの状態によって香りや味わいも違ってきます。

香りとうまみのバランスが優れているのはカサの裏側の膜切れがない「つぼみ」で、価格も一番高く高級品とされます。「コロ」は長さ6cm以下の未成熟なもので、やわらかくて食感はよいですが香りがやや少なめです。

逆に香りが強いのはカサが80%以上開いた「開き」で、まつたけご飯に適しています。ただ、カサが開いたものは香りが飛びやすいので早めに調理しましょう。
いずれも軸が太くて弾力があり、傘の裏のヒダが汚れていないものを選びます。鮮度が落ちるとせっかくの香りも減ってしまうので、全体がしっとりしていて乾燥していないかも要チェックです。また軸がフカフカしてやわらかなものは虫食いのおそれがあります。

食べ方

吸い物、松茸ご飯、土瓶蒸し、炭火焼き、すき焼き、天ぷらなど

松茸は水洗いせず、絞ったふきんなどで汚れをふき取ります。ただ、輸入松茸は汚れが落ちにくいことがあるので、その場合は松茸を水につけながら指や布巾でこするとよいでしょう。汚れを落としたら水気はしっかりふき取ってください。

カットする場合は包丁で切るよりも手でさいたほうが香りが豊かに仕上がります。石づきをそぎ落としたら、カサに切れ目を入れてそこから軸に向かってさくとよいでしょう。

炊き込みご飯などにする場合は気にする必要はありませんが、加熱しすぎると食感や香りが軽減するので注意が必要です。

<野菜ナビWEBサイトより一部抜粋>